フレッチャー健康法
世の中には多種多様な健康法がありますが、みなさんは「フレッチャー健康法」というのをご存じでしょうか?これはデフレ時代の昨今に、優れた健康法と思いますのでご紹介します。19世紀のアメリカにフレッチャーさんという人がいました。彼は身長168センチ、体重が98キロという体型で、病弱な体に悩んでいました。病院めぐりをしてもなかなか病気は治らないため、医学書や健康本を読みあさり、世界中の療養地を歩き回り、様々な健康法を求める旅を続けたのです。その結果、1897年に彼は、食物の選び方、摂り方、食べ方などを、医者の言うことと全く違う、自分なりの健康法を見つけたのです。
- 食欲がおきてから食べる
- 空腹でなければ食べない
- 食べたいものを食べる
- よく噛む
- 楽しく食べる
- 食前、食中に飲み物をとらない
- 食欲がなくなったらやめる
この健康法を実行していくと甘味や刺激物、肉類への嗜好が消え、自然のものを好み、アルコール類もさけるようになり、フレッチャーさんは健康を手に入れたということです。たしかにうなずける健康法です。特に4の『よく噛む』ことは唾液を充分に出すことにもつながります。唾液の中の15種類の酵素が食物中の発癌物質の毒性を消滅させ化学変化を起こさせて、最も人体に有効な成分にまで変化させてくれます。さらに過食予防にもつながります。また、リゾチーム、免疫グロブリンAなどの成分が、歯と歯肉に擦りつけられ、う蝕や歯周病の予防や治癒力を高めます。
さて、この健康の要であるこの『よく噛む』ためには、以下のことを注意してください。
- 「自分の歯を多く持つこと」(詰め物、かぶせ物は極力避ける)
- 「なるべく症状が出る前に歯科医院に行く」(かかりつけ歯科医院をもち、定期健診に努める)
- 「どうしても抜髄する(神経を取る)場合は、治療後の状態に注意を払う」(歯が割れていないか、細菌の感染がないか等、もう二度と同じ状態にならないために、う蝕のリスクの治療を行い定期健診)
- 「抜歯の場合は、歯肉治療後に即補うものを入れる」(噛み合わせの変化を未然に防ぐため、仮歯を入れるのも一法。適正な位置でよく噛めているか定期健診。)